「 せらちゃんノート 過去のノート 」

視察報告① 三鷹市の学校読書活動について

 1月16日から18日にかけて市議会の確認を得て個人視察を行いました。個人視察制度は、議会改革のあおりで今年度に終了しますので、私の最後の個人視察となりました。(この制度は、いろいろな課題について公式に視察できる良い面があったので残念です。議会改革も、議員本来の活動を狭めてしまうこのとないよう考えたいものです。)
 今回は、三鷹市とさいたま市で学校図書館活動、川崎市で市立病院改革それに東京都にある国立国際子ども図書館の見学を行いました。以下、日を追ってご報告いたします。なお、同視察の成果は北九州市議会の3月議会で大いに活用させていただいたことをあわせてご報告いたします。(3月17日)

  三鷹市の学校読書活動について

三鷹市議会では、まず市立図書館の学校支援と、学校図書館の地域開放業務についてお話をうかがった。
 三鷹市では、学校図書館システム整備が完了した平成15年度以降、学習図書の団体貸し出しについて学校間が協力して図書を利用する「学校間協力貸出」が行われている。
市内22の小中学校を、運送業者に委託した運搬車が巡回して図書を活用するもので、平成19年度は1月まででのべ281校が貸出依頼を受け1468冊の図書資料が貸し出しされている。運送業者委託による学校間物流が確立されて、各学校は大きく負担を軽減されている旨のご報告があった。
 また学校図書館の地域開放は、学校週5日制に対応し、小学校では未就学児童親子、中学校では近隣市民も含めた利用を視野に入れて実施されたもので、毎週土曜日の午前9時から正午に開館されている。
 利用対象が児童生徒とその保護者等とされていることや、開館時間が9時からの3時間とされていることから、必ずしも利用頻度は高くなく、18年度で、1校1日あたり小学校で10.7人、中学校では3.1人にとどまっている。開館時間の繰り下げによる午後開館など、今後の検討課題となっている。

 さて、三鷹市では平成7年度から「新しい学校図書館整備」が行われてきた。
 その特徴は以下のようなものである。
  ・学校図書館の設置場所や位置を考え、地域開放にも利用できる場所としたこと
・学校図書館の広さは最低2教室分とし、OA床とした上でカーペット敷きとす  るなど静かで落ち着いたものとするほか、冷暖房完備、子どもの視線にあった書架設置など配慮されたこと。
 ・各図書館に図書管理用パソコン1台、検索用パソコン3~4台を設置し、子ども    達が自由に調べ学習などの取り組めるよう配慮したこと。
 ・市立図書館と学校図書館とがインターネットで結ばれており、どの学校からも蔵    書などのデータ検索が可能となっていること。
  ・専任の司書を全学校に1名ずつ配置したこと。
  ・市立図書館や学校間で図書資料等が共同利用できるシステムを確立したこと。

このシステムは平成14年度には完成しているが、その結果、各学校では「大幅に蔵書が増えたこと、また学校図書館が親しみやすい雰囲気になったことなどにより、児童生徒の利用人数や貸し出し冊数共に年々増加している。これまであまり図書館を利用したことのない子ども達も、授業などで積極的に利用する機会が増えたこともあって、新しい学校図書館の魅力や居心地の良さに気づき、自発的な利用が大幅に増加していることは大きな成果である。さらに専任の司書が常駐していることによって、子どもと本、教師と本、授業と学校図書館をつなぐ重要なパイプ役としての役割を果たすことができるようになった。その結果、子ども達の読書や学習へのアドバイスを行たり、学習情報の収集・提供、教師と連携した授業へのサポートを行っているため、子ども達の読書活動や学習活動の改善充実に大きな成果を上げている。」(三鷹市立第六中学校報告より)

 そこで、三鷹市立第一中学校を訪問し、学校読書活動の実際について、司書職員の白木さんらからお話をうかがった。
上記報告の成果は同司書さんも「子どもたちの読書活動は間違いなく充実されました。」と述べられた上で「ブックトークなどで司書が子どもたちに本絵を紹介すると必ず借りていってくれます。」と司書の果たす役割の大きさを強調された。
 また、現在では学校図書館への人的配置をボランティアで行うところもあるが、読書支援などに専門的知識を持つ有資格司書の配置が望ましいとの意見も述べられた。
 同司書の待遇は10年で雇い留めの嘱託、年収は200万円強という所であり、専門職としての保障については今後の課題となりそうである。
 本来は、司書教諭の専任化が望ましいが、経過的には、身分保障の検討を行った上で司書職員配置を行うことが現実の選択となっていると思われる。

同中学校の図書館は、広さ2教室分。整理整頓されており暖房も入って快適であり、昼休みは子どもたちであふれるとのことであった。昼休みなどの図書貸し出しは、図書委員が行うので、司書はそれぞれの子どもに声を掛けながら、アドバイスや本の紹介を行う。
試験用の図書紹介や、子年にちなんだ展示コーナーなどでも設置されており、工夫がなされていた。
 また、別室の学習準備室では、修学旅行前の学習用共材の準備が行われていた。司書と教師の連携授業である。漫画は移動書架に収められて、必要以上に流れないような工夫もなされていた。

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