「 せらちゃんノート 俳人杉田久女 」

「俳人杉田久女を知る」講座

北九州市立文学館で12月25日まで開催中の「俳人 杉田久女展」の関連講座「俳人 杉田久女を知る」も開講中です。

今回は、私も所属している久女多佳子の会・柿本和夫会長が講師でした。柿本会長は、元小倉北区長。まちづくりの視点から久女顕彰の意義について語られました。

柿本さんは「社会が高齢化し、旅行や観光も盛んになってきている。人々がある街を訪れてみようとするとき、形ばかり作られたものではなく本物を見てみたいと思うのではないか。観光とは本当の光を観ると書くではないか。久女はまさに本物の文化だ。久女顕彰は、人々を引きつけてやまない。」と述べられました。まさに正論だと思います。

 

私は、柿本会長がなぜ久女の顕彰活動を始めるようになったのか、この機会に是非知りたかったのですが、お話しによると「私が区長の時、活動を停止中の久女の会の中心メンバーであった小林安司先生がおいでになって、君何とか久女さんのことをやってくれないかと言われた」からなのだそうでした。

 

現在の小倉北区堺町公園内にある「花衣」の句碑は、その以前の久女の会のメンバーが中心になって建立されたものです。会では久女を紹介する「杉田久女文学案内」なども発行しておられました。(昭和60年発行の小冊子は、当時、私も入手して所有しています。)

しかし、その後、遺族との行き違いなどもあり、すでに活動がされなくなっていました。

小林先生は、小倉北区長の柿本さんを見込んで何とか久女顕彰活動をつないでほしいと願われたものと思います。

幸いにも久女顕彰活動は、柿本区長を中心に息を吹き返しました。

区は主催行事として平成11年3月20日に作家の田辺聖子さんをお招きしての久女を語る講演会を実施。当時、会費を500円取り事前にハガキで申し込みさせるなんて無茶なことで、人は集まらないのではという予想を見事にくつがえして、リーガロイヤルホテル小倉の会場は1500名の人々で満員となる大盛況でした。

以来、多くの久女ファンに支えられて今日までの活動が続けられてきました。ようやくにして、久女さんの故郷・小倉に市立文学館が誕生し、「久女展」が開催されるに到りました。

この到達点を、ぜひ市立文学館にお越しいただいてご覧下さいませ。

ただし、私たちは「まだまだこれからだ」と思っています。「久女さんは日本民族の宝」(田辺聖子さん)なのであり、いまだに、それにふさわしい待遇を受けているとは言えないと考えているからです。

写真は、講演する柿本会長。

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