「2016年7月」アーカイブ

9月市議会が始まります

北九州市議会9月定例会は9月1日から30日までの日程で開かれる予定です。(正式には8月25日に召集されることになっています。)

 9月議会では、平成27年度決算や補正予算案などの議案が上程されるほか、長期欠席議員の報酬を減額する制度に関する条例改正案も審議され議決される予定です。

 わがハートフル北九州議員団からは、森浩明幹事長(小倉南区)他3人が、本会議での代表質疑や一般質問に立つ予定です。

『女子穴』北九州公演

不妊に悩む数組の夫婦の葛藤を、治療を行う病院の待合室を舞台にコミカルに切なく描いた演劇「女子穴」の公演が北九州芸術劇場で行われましたので、24日午後に出かけました。

この公演には、たけし軍団の一人で北九州市出身の「お宮の松」さんが凱旋主演。不妊治療や世の偏見との間で翻弄される夫婦を好演して大きな拍手を浴びました。

お宮の松さんは、北九州市の観光大使の一人でもあります。

この日は、北橋市長も鑑賞に起こしでした。

「私たちが住むこの国では悲しいかな、不妊治療の責任は女性にあると考える輩が大半を占めています。その考えを変えたい…この作品を観た女性たちが少しでも救われたら…という思いでキャラクターを作りました。女性に対する応援歌。」だと脚本・演出の矢島弘一さん。

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東京マハロ主宰の矢島弘一氏は、現在、TBSのテレビドラマ「毒島ゆり子のせきらら日記」の脚本などを担当し、今後の活躍が期待されている気鋭の脚本家です。

千秋楽の挨拶でも「今回、北九州公演を成功させていただいたお礼は、自分がさらに大きくなって、ぜひ北九州に帰ってくることでご恩返しをしたい」と述べておられました。乞うご期待。

写真はビートたけしさんのメッセージも入った『女子穴』公演のチラシ。

山田緑地で冷たい煎茶

 山田緑地で「やまだんサマーマルシェ」が行われました。

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「まちなか避暑地」の取り組みの一環として、涼しい緑の木陰で夏を楽しもうという企画でした。

 出かけましたら、ちょうど辻利茶舗の辻利之さんによる「夏の水出し煎茶入れ方講座」が始まるところだというので参加させていただきました。

 辻さんは、当初はたかをくくっていたお茶のペットボトル化が、予想外の急伸で茶葉販売が伸び悩むという危機感の中で、世代を超えた日本茶の普及と茶舗の海外展開まで進めているとのことで、日本茶の情報発信を通じて、さらに北九州小倉を知ってもらいたいとお話をされました。

 その後、おいしい煎茶の入れ方などを教えていただき、夏向きの冷たい水出し煎茶を実際に入れながら、お茶のひと時を楽しみました。

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 この日、戸外では、芝生や水辺で子どもたちが遊び、人々は並んだ様々なお店をのぞいたりして、思い思いに山田緑地を楽しんでおられたようでした。

 市街地のすぐ近くにありながら里山の自然を存分に楽しむことのできる山田緑地は、今年開設20周年を迎えました。

北九州市が内外に誇る貴重な財産として、これからも大いに親しまれる施設となってほしいと願っています。

 ぜひ皆様もお出かけくださいませ。

  (山田緑地 http://www.yamada-park.jp/ )

宮西達也ワンダーランド展へ

『おまえうまそうだな』などティラノサウルスシリーズや、おとうさんはウルトラマンシリーズで知られる絵本作家・宮西達也さんの世界を紹介する「宮西達也ワンダーランド展」(ヘンテコリンな絵本の仲間たち)が、北九州市立文学館で7月23日から9月19日まで開催されています。

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開会初日の7月23日は午前10時からテープカットなどのセレモニーが行われましたのででかけました。

駆け付けた北橋健治市長は「児童文学や絵本の世界は、市としてもとても大事なものだと考えています。涼しい文学館で、宮西先生の楽しいキャラクター世界に浸って下さい。」とあいさつ。

今川英子文学館長も「宮西先生の世界は九州初上陸です。夏休みに北九州の子どもたちにぜひ見てほしいと、関係者も頑張りました。朝日新聞社や多くの出版社の方々にもご協力をいただき感謝いたします。

宮西先生の絵本は子どもたち誰もがよく知っています。知らず知らずのうちにみんなが楽しくなる宮西ワールドをぜひお楽しみ下さい。」と、宮西達也さんのプロフィールを紹介しながら、歓迎のご挨拶でした。

 

北九州市保育所連盟の酒井光義会長や、北九州私立幼稚園連盟 淵和子副会長のご挨拶の後、金田保育園児らとともにテープカットして企画展が始まりました。

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宮西さんは、ギャラリートークやライブペインティング、読み聞かせなど、早速、子どもたちを引き連れて大活躍。

期間中、講演会やワークショップなど何回も来場される予定となっています。

子どもたちの夏休みの思い出作りにも、ぜひご活用ください。

詳しくは北九州市立文学館ホームページをご参照ください。

http://www.kitakyushucity-bungakukan.jp/

『誰も知らない小さな国』

夏休みに入ると、野山などに出かける子どもたちも多いことでしょう。自然の中で元気に遊びまわってほしいものですね。

遊び疲れて、緑の中に一人で座っていると、カサッと葉擦れの音がして、小さな人影が見えたような気が…。

そんな想像をしてみると楽しいですね。

 

もちの木を探しに小山に入った小学校3年生の「ぼく」は、そこで小指ほどしかない小さな人々に出合います。

コロボックルと名付けたその小人たちの国を守るために「ぼく」はそこを借り、小屋を作って「国つくり」を進めます。

ところがこの山を自動車専用道路用地として買収する計画が持ち上がり、さあ大変。ぼくとコロボックルたちは、その計画を変更させようと、いろいろな計略を実行することに…。

この作品が初版されたのは昭和59年のこと。以降、「コロボックル物語」大人気シリーズとなりました。

昭和44年から挿絵を担当した村上勉さんが「画業50周年」を記念して、この作品のイラストを新たに描き直し、平成27年10月から、新イラスト版として出版されることになりました。

この機会に、大人にも懐かしい物語を、ぜひ子どもたちにも伝えてあげてほしいものです。

 

また、平成26年には、佐藤さとるさん本人から「新しいコロボックル物語を書いてみないかい?」と直接呼びかけられて「書継ぐ」こととなった有川浩さんの「コロボックル絵物語」も刊行されています。

有川さんは、「佐藤さとるさんがいたから作家となった」というほど小さい時からコロボックル物語の大ファンだったのだそうです。

良い本との出会いが、子どもたちのその後の人生にも大きな影響を与えることを再認識できますね。

ちなみに、有川浩さんの作品「図書館戦争」の映画化に際しては、北九州市立中央図書館がロケ地となりました。

いま、その中央図書館に併設する「勝山分館」などをリノベーションして「北九州市立子ども図書館」とする計画が進められています。

今後、設計が行われ平成30年度中にオープンの予定です。ご期待ください。

(佐藤さとる・作、村上勉・絵、講談社刊)

『書店主フィクリーのものがたり』

すっかりデジタルの時代とはいえ、書店でインクのにおいに包まれながら、本を手に取ってどんな内容なのか探る楽しみは、何物にも代えがたいものがありますね。

私の子どものころ、町には小さな本屋さんがあって、狭い入り口から入っていくと、奥のほうに機嫌の悪そうな親父さんが店番でいて「子ども相手は面倒くさい」なんて顔をされたりしたものです。

かつてどの町々にあったこんな小さな本屋さんは、今の日本にはほとんどなくなってきてしまったようです。

 

今日ご紹介する作品の舞台はアメリカ。ある島の一つだけの小さな本屋『アイランド・ブックス』に、出版社の営業をしている若い女性アメリアが訪ねていくところから物語が始まります。

(出版目録を持って、半日がかりで島の書店を訪ねるなんてシステムが、現代アメリカにはまだ残っているのかしらん。)

その書店主が、島育ちの妻を事故で亡くしたばかりの気難し屋のフィクリー。人付き合いは苦手、扱う本も偏っていて、周りからはちょっと変わった人扱い。書店の将来も危ぶまれる中、一大事件が発生します。

 

フィクリーがジョギングから帰ると店のなかには、2歳の女の子マヤが。書店主にこの子を託す母親の手紙が添えられ、後日、この母親は自殺したことが判明します。

マヤを里親に出すことをためらったフィクリーは、自分が育てることにしますが、何しろ子育てをしたことがない、やもめ暮らしのフィクリー。おなかを減らしたマヤに何を食べさせれば良いのかをグーグルで調べる始末。

心配した警察署長や妻の姉など周りの人たちは、入れ代わり立ち代わり書店にやってきてはお世話をしてくれます。

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あまり本を読まなかった警察署長も多彩な本に親しみ、読書会も始まって、聡明なマヤは周りの人々と本に囲まれ、すくすくと育っていきます。

フィクリーはアメリアと再婚、書店経営も順調に進みますが、ある時、フィクリーは病に倒れてしまいます。

マヤがフィクリーに託された理由も、消えた稀覯本事件の謎も判明しますが、フィクリーはついにこの世を去り、アイランド・ブックスは…。

 

作品では、2歳のマヤが、本と愛情に包まれてぐんぐん成長していく姿が、とても愛らしく描かれ、感動的です。

また、警察署長をはじめフィクリーの書店を通じて絆を深める周りの人々の姿は、かつてのアメリカホームドラマのような善良さと愛情も感じられて、とても心地よい気分にさせられました。 

 

「いいかい。本屋はまっとうな人間を惹きつける。…おれは、本のことを話すことが好きな人間と本について話すのが好きだ。おれは紙が好きだ。紙の感触が好きだ。…新しい本の匂いも好きなんだ」と警察署長は語ります。

私たちも「書店がある町の幸せ」を、ずっと感じていたいものですね。

 

この作品は、出版後「“ニューヨーク・タイムズ”のベストセラーリストに4カ月にわたってランクインし、全米の図書館員が運営する“Library Reads”ベストブックに選ばれた」のだそうです。

また、日本では「全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本、2016年本屋大賞」翻訳小説部門の第一位に選ばれました。

小さな書店を舞台に、本との出会いが人々を変化させる本の魅力を描き出していることで、日本の書店員さんたちから高い評価を受けたのは不思議ではありませんね。

 (ガブリエル・セヴィン著 小尾芙佐・訳 早川書房刊)

 

追伸 この夏(2016年)の出版界で「本の力」を描く作品がもう一つ。

ナチスによる絶滅収容所という極限の地獄にあっても、本が与えてくれる「希望」や「生きる力」を、事実に基づいて描き出した『アウシュヴィッツの図書係』も、すばらしい作品でした。(アントニオ・G・イトゥルベ著、小原京子訳、集英社)

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