「城内一番から(市議会・市役所): 2014年9月」アーカイブ

9月定例会が閉会

今日は市議会9月定例会の最終日。すでに25日に可決した平成25年度決算を除く、補正予算案や条例議案他を本会議で議決して閉会しました。

本会議では、来年度から始まる「子ども子育て支援新制度」に係る条例議案について野党さんが反対討論。

この制度、分かりにくさや保育の質の確保等の観点から、私自身も余り筋の良い制度だとは思っていませんが、法律で決められて自治体が実施する場合には、現実に即した対応をとる必要があるでしょう。

反対者は、制度を拡充する北九州市の独自対応に見るべきものがないかのような主張でしたが、そんなことはありません。

詳しくは別途ご報告の予定ですが、保育所での1歳児に対する保育士配置基準について、すでに独自上乗せしているものを、対象施設等についてさらに拡大するほか、(仮称)保育士保育所支援センターの開設なども予定されています。さらに私たちは、何よりも乳幼児の安全確保と保育の質の向上にむけた取り組みの強化や、年度当初での保育士確保のための支援策も実施するよう強く求めており具体化するつもりです。

何でも反対と言うのは簡単。でも具体的に何をするかです。そこには現に可愛い子どもたちがいるのですから。

火山防災の困難さ

岐阜県御嶽山の突然の噴火による災害は、凄惨なものとなってしまいました。犠牲者のご冥福をお祈りしつつ、一刻も早い全ての被災者の救出と全快をお祈りするものです。

それにしても、活火山だとはいえ、これほど突然に噴火し、多くの犠牲者を伴う災害となるとは想像もできませんでした。想定外への対応が「減災」の基本だとしても、今回のような災害はどうやって防げばよいのだろうと全く困惑してしまいます。

 

岐阜県では御嶽山での火山災害に備えて「御嶽山火山防災マップ」を作成していました。

それには「近い将来噴火したときに噴火の性質や規模、災害予想区域などについてまとめたものでありこれらの内容を多くの皆さんに理解していただくことで、噴火が起きた場合の被害をできるだけ小さくすることを目的」とし、「この防災マップを参考に、噴火が起こっても急に慌てることがないよう、日頃から防災の備えをしておきましょう。」と書かれています。(平成20年度版となっています。)

その上で「いざという時の情報の流れ」として「火山活動に何か異常があれば、左図のように気象庁から関係機関やマスコミを通じてみなさんの元に情報がもたらされます。いざというときには市の防災行政無線や情報を持つ施設管理者の指示のもと落ち着いて行動してください。」とも書かれています。

しかし今回は、気象庁による火山活動の異常に伴う噴火警戒レベルの引き上げなどの措置はとられていなかったようです。これでは登山者は、事前に危険を察知して対応することは極めて困難だったと思われます。

火山列島・日本での火山防災について、すでに噴火警戒レベルの引き上げの判断のあり方などで議論が交わされているようですが、関係有識者による研究の推進をはじめ、登山愛好家のみならず私たち国民自身でさらに議論を重ねていくことが求められていると言えるでしょう。暗澹とした気持ちで報道を見つめ続けています。(図は御嶽山ハザードマップの一部)

御嶽山ハザードマップ.jpg

スタジアムの屋根は必置でしょう

昨日、平成25年度決算のを認定を終えた市議会では、今日は平成26年度補正予算や一般議案の審議が行われました。

私の所属する建築消防常任委員会では、何といっても北九州スタジアムの整備を行うPFI事業契約を締結する議案(建設費と15年間の管理運営費を併せて約107億円で契約)、スタジアムの指定管理者を指定する議案(九電工グループの新会社ウインドシップ北九州を指定)が焦点。そこでスタジアムに関して幾つかの質問を行いました。

一つは、スタジアムの屋根の設置について。PFI事業者が提案しているイメージパースでは、実はメインスタンド以外のスタンドには屋根がない構造となっています。(私は、お恥ずかしいことに、パースを見間違えて、今日まで、アウェイ側のスタンドのみが屋根のない構造だと思い込んでいました。実際は、メインスタンドしか屋根がない提案となっていました。)

現在のギラヴァンツ北九州の本拠地である本城陸上競技場でも、屋根がないことがどれほど観戦環境を損なっているかを体験している身とすれば、多額の経費をかけて作るスタジアムでは、屋根は必置だと強調したいですね。(イメージパース、サイドスタンドにご注目。確かに屋根がありません。)

スタジアム(全体).jpg

すでに有識者やスポーツ関係者からも屋根はあるべきだとの声も多く上がっており、市も「建設の経費を節減するなどして、そうした費用も捻出することを検討したい」との趣旨の見解を示しています。

常任委員会では、スタンドの屋根は必置ではないかと改めて強調して、今後の設計に反映してほしいと要望しました。

また、スタジアムが完成した際には、北九州マラソンのゴールなど、活用が可能なのではないか、砂津港の整備と一体としてにぎわいづくりを検討すべきではないか、スタジアム前までのバスの乗り入れなど検討すべきではないか、などの問題提起をしました。

スタジアムの整備が、周辺と一体となったまちづくりの一環として進められるべきであり、その際には、部局を超えた連携が不可欠であることを強調したかったのです。出来上がってから後悔しても遅いのですから。

補正予算議案では、その他、その他、テニスやバレーボールなどの国際大会・全国大会などを誘致するためメディアドームや総合展示場などに敷くスポーツコートマットを整備する費用1億2800万円、門司港旧三井倶楽部内の林芙美子資料室を充実して「林芙美子記念室」として整備する予算2800万円等も計上されています。

これらは今日の委員会審議を経て、来週には採決予定で、北九州市議会9月定例会も30日には閉会する予定です。

全会一致で「暴力追放決議」

今日の市議会では本会議を開催し、まず冒頭に「暴力追放に関する決議」を全会一致で議決しました。

この決議は、さる9月11日と13日に特定危険指定暴力団工藤会の最高幹部が逮捕されたことを受けて、福岡県警の取り組みを評価するとともに、現在を「社会全体で暴力追放を進めるための新たな一歩を踏み出す大事な時期であり、まさに正念場である」とし、市議会は「県警察当局に対し、事件の全容を解明と市民の安全確保に向けたあらゆる対策を講じること」を要望。引き続き、行政、事業者、市民が一丸となって「暴力のない明るく安心して暮らせる北九州市」の実現に向けて邁進することを表明しました。

つづいて本会議では、平成25年度決算を審査した特別委員会の報告が行われた後、共産党が反対討論。続いて私たちハートフル北九州を代表して福島司議員が賛成討論を行いました。

福島議員は「市の財政は自主財源の基盤が弱く、財政的にも厳しい状況にあるなかで行財政改革に取り組み、『地方公共団体の財政の健全化に関する法律』で定められた実質公債費比率など健全化判断比率等はすべて基準をクリアし、健全財政を維持している」と評価。具体的な成果を上げた後、「厳しい舵取りをしながら『元気発進!北九州』プランに基づき市政運営を行ってきた北橋健治市長のリーダーシツプに敬意を表す」と賛成の意見を述べました。

決算議案はこのあと採決され、共産党を除くすべての会派の賛成で可決認定されました。

市内二つの活断層を調査中

市長質疑の二つ目の課題は、地震被害の想定についてでした。

実は、北九州市内には小倉東断層と福智山断層帯(頓野断層を含む)の二つの活断層が存在する   ことが知られています。

しかし、平成7年から9年に市が実施した調査の結果「活断層によるマグニチュード7クラスの地震が差し迫って起こる危険性はない」とされたため、活断層による地震被害の想定は排除され「被害想定を実施する際の前提となる地震の規模は、日本ではどこでも起こる可能性がある地下岩盤の活動によるマグニチュード6クラス(最大震度6弱)の中規模地震である。」とされてきました。(これが安全神話の生まれた一因だと私は考えています。)

しかし、平成24年3月に福岡県が、新たな知見を反映した地震被害想定として「地震に関する防災アセスメント調査」結果を発表し、小倉東断層による地震はマグニチュード6.9、最大震度一部6強、死者429人避難者21380人、建物被害10576棟などの被害を想定しました。

さらに、平成25年2月には地震調査研究推進本部地震調査委員会が「九州地域の活断層の長期評価」を発表、小倉東断層の長期評価について「マグニチュード7.1程度の地震が発生する可能性がある」とし、同断層の平均活動間隔が不明であるため、地震後経過率を求めることはできない」ので「延長方向における活断層の存在や、過去の断層活動に関する精度の良いデータを取得する必要がある」とまとめたほか、福智山断層帯についても「マグニチュード7.2程度の地震が発生する可能性がある」「将来の活動性について注意すべき活断層である」とし「今後活動履歴に関する詳細なデータを集積させる必要がある」とまとめました。

これらの提言にもとづいて、平成25年7月から国の独立行政法人産業技術総合研究所による「地域評価のための活断層調査」が開始され、現在も本市内の活断層の調査が実施されていることが北橋市長の答弁でも明らかになりました。

両断層の位置の形状や活動履歴等を調査して、来年度には報告がまとめられ評価の見直しの必要性などが検討される見通しであり、北橋市長は「こうした調査等による科学的知見の積み上げは重要であり、調査結果が示された段階で、地域防災計画にも反映し、震災対策の充実をはかっていきたい」と述べました。

これらの調査結果を見まもりたいと思いますが、私は今後、これら市内の二つの活断層の評価は揺れて行くのではないかと考えています。過去の調査結果だけにこだわり「差し迫った危険性はない」と想定から除外してしまって良いのか、今後も十分な研究と論議が求められていると言えるでしょう。

 イラストは福智山断層帯の図。出典「平成25年2月1日地震調査研究推進本部地震調査委員会『九 州地域の活断層の長期評価』(第一版)より」

福智山断層帯.jpg

「安全神話」から脱却できるか

今日は市議会決算特別委員会の最後に行われる市長出席質疑が開かれました。

私からは「地域防災計画見直し後の取り組みと、震災対策について」市長の見解を質しました。

市の災害対策の基本である「北九州市地域防災計画」は、東日本大震災後、あの「釜石の奇跡」として著名な群馬大学・片田敏孝教授に見直し検討会の座長についていただき(市にとっては誠に幸運というべきでした。)、見直し作業が行われました。

計画の基本的な考え方は「想定を超える災害により、防ぎきれない事態が起こりうることを前提に、これに対して無策で臨むのではなく、被害をいかに小さくするかということを主眼に、これまで取り組んできたハード対策とともに、的確な情報伝達や速やかで確実な避難行動、自主防災組織による助け合いなどのソフト対策を重層的に組み合わせた『減災』対策を推進する。」というものです。

ところが、見直し後に各区で住民との意見交換を開始してみると「北九州市では大きな災害はおきない」と考える人が多いことが分かりました。

これでは「想定を超える災害」への対応がおろそかになり、いざという時に大きな被害を生みかねません。

そこで北橋市長には「本市の災害対策の基本である地域防災計画の見直しの意義と、見直し後の取り組みの成果、明らかになった課題と、今後の取り組み方について」たずねました。

北橋市長は「計画の見直し後、平成25年度からは、くるま座集会を全区で行うなど住民同士の意見交換等をしてきたが、北九州市には大災害は起きないという安全神話が定着している。」とし、「そこで緊急速報メールを活用した全市民参加型の防災訓練の実施や、地区防災計画の作成などモデル事業に取り組んでいる。また、防災ガイドブック作成中であり、それには災害の兆候や避難行動・非難所・家庭での備え・ハザードマップも幅広く掲載している。来年6月中旬までに全世帯に配布予定であり、これらの内容を参考に、市民一人一人の防災意識の向上を図り、地域防災力の向上に努めていきたい」と答弁しました。

私はさらに「想定を超える災害、特に地震への対応については、私たち自身の自省をこめて意識改革が必要なのではないか」と市長自身の感想を求めましたが、北橋市長は「水害については昭和28年災害など過去にも大きな災害があり忘れてはならないとするものの、地震については、市制50周年の時期に震度3規模が2回あったとはいうものの、北部九州の地盤は安定性があり、企業誘致の面でもリスクが低いとしてきたため、危機意識がどうしても弱くなっていると感じている。」と述べるにとどまりました。

確かに、北部九州は巨大地震が想定される南海トラフのプレート境界からは遠く、玄界灘をはじめ周辺海域の断層帯による津波なども軽微なものと想定されるなど相対的には震災のリスクが低いように思えます。

しかし、「差し迫った危険性はない」とされてきた市内の小倉東断層・福智山断層の再評価と併せ、本市においても想定を超える震災が発生することを前提に、自らが命を守り、被害を小さくする「減災対策」を進めることが求められているのではないでしょうか。

この問題は、本市防災の基本課題であり、今後ともしっかり論議していきたいと思っています。

イラストは市の防災キャラクター「チェックル」。

チェックル2.jpg

小倉駅新幹線口の地域構想

JR小倉駅の新幹線口地区といってお分かりでしょうか?かつては「小倉駅北口」と呼んでいたJR小倉駅から北側の浅野地区一帯の地域です。

その地域に3年後には、サッカーやラグビーなど球技専用のスタジアムが建設される予定です。今9月市議会には、そのスタジアムをPFI方式で建設し15年間運営する事業を九電工グループ(株)ウインドシップ北九州と契約する議案が上程されています。

新スタジアムは15000人規模、完成すれば日本有数の立地と利便性を誇る「街中スタジアム」となり、サッカーなどのスポーツを通じたにぎわいづくりなど、その活用が期待されています。

新スタジアム予定地1.jpg

ただ私が心配しているのが、この地域の全体を都市計画的に見渡して、周辺にどのような施設を配置するか、あるいは車の導線や駐車場数などの管理、快適な環境の確保などなど、いまから慎重に検討しておかなければ、取り返しがつかない状態になるのではないかという点でした。

たとえば駐車場が虫食い状態で周辺に乱立して渋滞が発生するとか、あるべきではない施設が快適性を損ねるなどが考えられます。

そこで、スタジアム整備が現実となってきた数年前から、私は市議会でこうした問題提起を続けて議論してきました。

私の危機感を市の担当部局も理解してくれたのだと理解していますが、ようやく市の今永副市長を先頭にして、関係部局が横断的にこの地域の整備のあり方を検討する部内組織「小倉駅新幹線口地区のまちづくりに関する調整会議」が設置され、議論が開始されました。

 連日開催されている市議会決算特別委員会での私の質問に、建築都市局が明らかにてくれました。

 縦割りの弊害をなくし、快適でにぎわいのある都心部の形成にむけてスピード感をもった検討がなされることを期待したいと思っています。もちろん我々も、関心を持って議論を進めたいと考えています。

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