「国の政治は: 2012年11月」アーカイブ

衆議院が解散!「古い政治に戻るのか」野田総理

午後4時前、衆議院が解散。永田町は一気に選挙モードに突入しました。

野田首相は、自分の党・民主党のリーダーとしては、支持率がこれほど低迷している最低の時に解散するというのは政治的には愚の骨頂というべきでしょうが、党内からの「野田降ろし」や「離党による過半数割れで不信任案可決」などを目の当たりにしての窮余の一策なのでしょう。追い込まれ解散の一形態というべきか。

野田首相は解散後の記者会見で「古い政治に戻すのか、政治を前に進めるのか」と選挙の意義を強調しました。言いたいことは解りますが、少々抽象的ですね。もっと具体的に自民党政治との違いを訴えるべきでしょうが、この3年間にそれがきちっと施策化出来ていれば、こんな体たらくにはならなかった。

とはいえ解散は、党員自らが選んだ党首が判断したことですから、やむをえません。淡々と、民主党政権の意義と成果を訴えて、国民の賢明なご判断を仰ぐほかないと思っています。

一方、自民党の安倍総裁は、すでに政権返り咲きが決まったかのような様子で講演し「最大の問題点は長引くデフレと円高であり、インフレ目標政策を採用し、目標達成のため、無制限に金融緩和していく」と語ったほか「デフレ脱却のため、来年度予算も景気刺激型にし、公共投資を増やす」と強調したと報道されています。(読売新聞等)
また、原子力発電所の再稼働方針を明言。環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加にも前向きに取り組むと表明したそうですが、TPPのほうは、JAなどの反対を受けて態度を翻したとか。(毎日新聞等)

自民党が「国土強靭化計画」とかで200兆円もの公共事業を進める方針であるのはすでに知られていますが、一体財源をどこに求めようというのでしょう。消費税を増税しても、それらはほとんどが社会保障の自然増をまかなうにすぎず、大型公共事業に回す財源の確保は難しい。結局は、国債の発行つまり新たな借金を増やすことになるのでしょう。

また、無制限の金融緩和でデフレを脱却できるとは限らず、不況が深刻化する恐れもあります。しかも、小泉安倍時代に進められた社会保障抑制とセーフティネットの未整備なままの非正規労働者の急増などが復活すれば、社会の混乱と不安が再びもたらされるに違いありません。

この国の賢明な有権者は、痛みを国民に押し付けて顧みなかったあの時代を再び選択するというのでしょうか。私はそれを信じたくありません。

「環境未来都市」が仕分けの対象に?!

国の指定を受けて北九州市などが進めている環境未来都市構想が、政府の新しい事業仕訳の対象になるというので驚きました。

この事業は「新成長戦略(平成22年6月18日閣議決定)の国家戦略プロジェクトの一つとして位置付けられた施策であり、限られた数の特定の都市・地域を環境未来都市として選定し、そこで環境や超高齢化等の点で優れた成功事例を創出するとともに、それらの国内外への普及展開を図るもの。また、平成24年7月31日に閣議決定された日本再生戦略においても、『グリーン成長戦略』『国土・地域活力戦略』の一つとして位置づけられている」事業です。

どんな事業についても、無駄を省き実効性を検証すること自体を否定はしませんが、ほんのこの夏に決定したばかりの戦略的施策を「仕分けする」意味がどこにあるというのでしょうか。

日本における「グリーン成長戦略」の意義について、政府が理解していない証拠なのではないかと疑ってしまいます。

ものづくり産業たる環境産業を振興しつつ、社会の低炭素化を進めて日本の内需を拡大。エネルギー問題の解決にも取り組むことが、いまどれほど重要か、むしろ国が率先して取り組むべきときに、始まったばかりの事業のバグをつつきまわることよりも、世界に誇る成功例を導き出す支援に全力をあげる事のほうが、はるかに重要だと思うのですが、いかがでしょう。

ともあれ、「新仕分け」が始まります。お聞きすると、与党の国会議員でも全く口出しできないのだとか(何だそれって感じです)、まずは推移を見守ることとしましょう。(あほらし!)

「出来たことと出来なかったこと」野田首相が来福

民主党政権が実現した後、公約にかかげたことで、出来たことや出来なかったことなど進捗状況について報告する会が福岡市で開かれましたので、出かけました。

会場のビルに入ると、ものものしい警備体制が敷かれているので、一体だれが来ているのだろうと思ったら野田佳彦首相その人でした。午前中から福岡入りして市内を視察、午後の会議に臨んだそうでした。

会議では、まず細野政調会長が概要を報告するビデオを放映。その後会場との意見交換となりました。

子ども手当では、政権交代以前よりは前進。高校無償化と農業個別所得補償は実現。暫定税率や高速道路無料化は未実現や凍結、財源確保も当初の見込みより少なく、過大であったとしました。

その上で、マニフェストの理念はまちがっていなかった。今回のマニフェストは「与党のマニフェスト」として「確実に実現できる政策を掲げます」と報告されました。(写真は報告会の様子)

私の感想。

マニフェストに掲げた理念は、そもそも正しいものとして共有されていただろうか。温暖化対策と、暫定税率の廃止や高速道路無料化は、理念として矛盾することは、当初から指摘されていたこと。また、控除から手当へとした子ども手当の財源対策は、少々乱暴ではないかと私たちは指摘し続けていたこと。ユニバーサルサービスと所得制限の在り方が、整理できていないまま混乱したこと、などを踏まえると、基本理念の整理と共有自体が十分ではなかったことが問題の根本にあるのではないか。

また、ウィッシュリストと実現性ある政策との区別がついていないまま、責任者が口走ってしまうことを許すなど、本来あってはならない政治的未熟さは、どこに由来するものなのか、謙虚に反省する必要がある、と感じました。

私は、ネクストキャビネット活動を通じた政権政策論議の軽視、裏を返せば政局主義が主要な問題点だと考えています。

今後、結果がどうあれ総選挙を経て、次のステージで民主党が闘うためには、これらの総括が不可欠だと思っています。

私も、様々な場所で論議していきたいと思っています。

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